事業主勘定その2

個人のお金と事業のお金

個人事業主の会計処理で重要な部分なので引き続きお話しをしておきます。
個人で使用するお金を事業の資金から使用したケースを前回説明しましたが、もう少し
例をあげておきます。

花子さん

今月末に家賃の支払いがあります。事業は自宅の一室を事務所として使用しているので、事業の費用として計上できますか?

先生

よく気が付きました。個人事業主の方は花子さんのように自宅を事務所としている方が起業時では殆どです。家賃を支払っている場合には、実際に事業で使用している面積で個人と事業分とを按分して計上します。

花子さん

私の賃貸マンションは70㎡の3LDKでその内1室をデスクやパソコンを置いて事務所としているので、その割合ってことですね。

先生

そうです。約20%とか、概算でいいです。家賃が10万円ならその内2万円が事業用として仕訳するというのが一般的です。家賃を事業資金から払った場合は以下の仕訳になります。*事業主貸勘定を使用します。

自宅の一部を事業用としているが、本日家賃を10万円事業用口座から支払った。
尚、事業用としている面積は約4分の1のスペースです。

賃借料 25,000円 / 普通預金25,000円
事業主貸 75,000円 / 普通預金75,000円

花子さん

なるほど。そうやって個人で使用したものと事業で使用したものを按分するんですね。光熱費などもちゃんとルールを決めて記録が必要ですね。
あっ、そうそう!先日、仕事で使う事務用品を休日に自分のお金から支払ったんですけど、その場合は逆ですよね?

先生

そうですね。そんな逆の場合も頻繁にあると思います。その場合は
「事業主借」という科目を使用します。これは仕訳の右側(貸方)に表します。例えば今のケースでいうと・・

事業で使用するコピー用紙を自分個人の財布から5000円で購入した。

消耗品5,000円 / 事業主借5,000円

「事業主貸」と「事業主借」勘定科目は確定申告の際に貸借対照表の「元入金」を増減させて期末処理をします。法人の決算仕訳のようなものです。

<例>
年初の元入金が50万円 年末の事業主貸の残高5万円 年末の事業主借の残高10万円の場合

事業主借 100,000円 / 事業主貸50,000円
          元入金 50,000円  となり次年度は元入金が55万としてスタートします。

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この記事を書いた人

簿記の知識をいかしたブログ運営しています。又、色々なジャンルの記事作成を執筆しながら、アフェリエイト案件も行っています。

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