キャッシュフローを極める

たとえ個人事業という小規模な場合でも、帳簿記入をして決算書の作成は重要と前述しました。
実は体感して苦労するのは「資金繰り」です。必死で勉強して決算書の数字が黒字計上しても
実際の経営ではキャッシュ(現金)が手元にないようでは商売は順調とは感じません。

商いの希望に関係なく、経営を継続する為には「キャッシュフロー」が肝心です。
下記の会話例をご確認下さい。

資金繰りを悪化させない為の在庫管理

先生

決算書の内容が赤字でも継続している会社はたくさんあります。逆に黒字決算でも倒産してしまう会社も多くあります。その理由の一つが「在庫」です。

花子さん

お客様の立場になると、お気に入りの店の洋服を注文してもすぐに在庫がなかったり、一カ月以上入荷を待つように言われると「もう、結構です」と思います。在庫は常に揃えておかないといけないのでは?

先生

商品を販売する側としては、できるだけお客様のニーズに合ったサイズや色をタイムリーにそろえておきたいという気持ちは当然です。しかし、その肝心な「在庫」は大企業であれ個人商店であれ、実は事業を継続していく上で大切なテーマなのです。

花子さん

在庫を十分に確保するという事は良いことなんじゃないでしょうか?まだ、ピンとこないのですが・・

先生

決算書では在庫を「繰越商品」という勘定で表しています。「資産」の分類に属しています。現金や銀行預金と同じ分類に入っているという事です。詳しく例をあげて説明します。

例、貸借対照表
先生

日本円は日本で使用する限り価値が減ったりはしません。決算書の20万円はいつまでも20万円です。

商品も50万円で仕入れたA商品はずっと50万円と計上しますが、実際は販売をしていく過程では、販売利益を上乗せして80万円で販売する予定のA商品が70万円に値引きしても売れず、10万円に値引きしてもまったく売れないという事態がおこる場合があります。

特に流行に左右される商品であれば、殆ど価値がなくなる場合もあります。しかし、決算書には50万円の資産と計上されたままですが実際は現金価値として10万円しかありません。*商品評価損など資産を減少させる処理もありますが

例、貸借対照表 評価損後

そうなると、表面上は資産があって利益が出ていると見えますが、キャッシュが足りず資金繰りがたちいかなくという事態に陥る事も考えられます。

豊富な在庫を揃えて魅力的なショップにしたい!その気持ちは必要です。魅力的なショップにしかお客様は来ません。しかし、売れ残ったり、在庫過多になった時のリスクを想定した上で資金繰りをしておく。それが、事業を長続きさせるコツです。

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この記事を書いた人

簿記の知識をいかしたブログ運営しています。又、色々なジャンルの記事作成を執筆しながら、アフェリエイト案件も行っています。

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